本:日本はなぜ原発を輸出するのか (2014)

鈴木真奈美(2014)『日本はなぜ原発を輸出するのか』、平凡社新書。

筆者は、フリーランス・ジャーナリストであり、英語と中国語の翻訳者である。彼女は核をめぐる問題に積極的に取り組んでおり、代表的な著作として『核大国化する日本——平和利用と核武装論』(2006年、平凡社新書)や「『フクシマ・エフェクト』:『脱原発社会』への道を歩み出す台湾」(『現代思想』、44(7)、194-204)などが挙げられる。

本:放射線被曝の歴史-アメリカ原爆開発から福島原発事故まで

“今日の放射線被曝防護の基準とは、核・原子力開発のためにヒバクを強制する側が、強制される側に、ヒバクはやむをえないもので、受忍すべき ものと思わせるために科学的装いを凝らして作った社会基準であり、原子力開発の推進を政治的・経済的に支える行政手段なのである。”(本文より)

ARTICLE: Chernobyl’s Survivors: Paralyzed by Fatalism or Overlooked by Science? (2011) [Japanese]

Petryna, Adriana. 2011. “Chernobyl’s survivors: Paralyzed by fatalism or overlooked by science?” Bulletin of the Atomic Scientists 67 (2): 30 -37. DOI: 10.1177/0096340211400177. Available at http://bos.sagepub.com/content/67/2/30.abstract. チェルノブイリ原発事故後のウクライナで調査した人類学者の論文。要旨は、国連などの放射能被害調査では、「危険性への誤った見解から生じるストレスが被害を甚大化させた」という論調で被害の決着化を図るが、1)そのような結論は被曝を回避するためにとった人々の行動と努力を無力化する、2)日本の原爆被害調査を鑑みれば、結論を出すにはさらに長期間を要する、3)ソ連崩壊・市場経済導入で長期にわたるデータ収集が断絶された、4)安全な被曝限度は時代と政治体制の文脈で変化する、5)被害補償を求める身体の政治化が継続している、などの理由で、放射能被害を今後も直視し続ける必要がある、と主張。 This is an article by Adriana Petryna, an anthropologist who conducted field work

ARTICLE: Chernobyl’s Survivors: Paralyzed by Fatalism or Overlooked by Science? (2011) [English]

Petryna, Adriana. 2011. “Chernobyl’s survivors: Paralyzed by fatalism or overlooked by science?” Bulletin of the Atomic Scientists 67 (2): 30 -37. DOI: 10.1177/0096340211400177. Available at http://bos.sagepub.com/content/67/2/30.abstract. This is an article by Adriana Petryna, an anthropologist who conducted field work in